今日は葬儀の話を少しさせていただきます。
通夜、告別式、出棺、収骨と何事もなく無事に終えることができ、自宅に戻りお母様に葬儀でお飾りしたお父様のコレクションだった模型の飛行機を引渡し、後飾りの祭壇の準備をしていた時のことです。
お母様が3人の息子さんたちにお父さんの飛行機を形見に持って帰りなさいと声をかけていました。
その時にエピソードが起きたのです。
3人の息子さんにはそれぞれお子様がいて、故人様には男の子の孫が5人いました。
飛行機を形見に持って帰る話をお母様から聞いたお孫さんたちが、我先に飛行機に飛びつき模型飛行機の争奪戦になってしまったのです。
プロペラ、翼は飛び散り、慌てて止めに入る息子さんたち、それを見て笑ってしまうお母様。
見事にお父様の飛行機はバラバラになってしまったのです。
飾りをしながら故人様の遺影を見たときに、
故人様が大切にしてくれよと微笑んで見えたのが印象的です。
後飾りの説明が終わりあいさつをして帰る際に、
お母様から「ありがとう。にぎやかでしょ」と言葉をいただき、
自宅を後にしようとした時に、
息子さんたちとお孫さんが一生懸命に飛行機を直している姿を見て
お母様と一緒に私もおもわず笑ってしまいました。
心が温まる光景を眼にした時に、この家族ならお母様も悲しみから
きっと立ち直れると思わせてくれました。
お孫さんたちにはいつまでも故人様の飛行機を大切にしていただきたいと思います。
ご家族様のご繁栄と故人様の安らかなる永眠を心からお祈り申し上げます。
合掌